1949年生まれ。スコットランド、グラスゴー出身のロック・ギタリスト、ベーシスト兼ボーカリスト。オリジナル・メンバー全員がスコットランドの出身でありながら、アメリカン・ソウル色の強いロックを展開したアベレージ・ホワイト・バンドの中心メンバーとして70年代のロック・シーンで活躍。その後、ポール・マッカートニーのアルバム「フラワーズ・イン・ザ・ダート」(1989年) のレコーディングへ参加し、以後、2回のワールド・ツアーへの同行を含め、ウイングス以来となるポールのパーマネントなバンドの中核メンバーとして、その存在感を示してきた。
ヘイミッシュ・スチュアートは、ポールのツアー・バンドにおいては、元プリテンダーズのロビー・マッキントッシュと肩を並べるグループの看板ギタリストである。ただし、一方のロビー・マッキントッシュがロック・ギタリスト然とした伸びやかで艶のあるギター・ソロを得意としているのに対し、ヘイミッシュは独特のフィンガリングと間の取り方で勝負するタイプのギタリストと言える。この二人のギタリストのタイプの違いは、ポールのツアー・バンドにとって、そのステージ・アクトを支える重要なファクターの一つでもあった。
(1989年9月にスタートしたポール・マッカートニーの1回目のワールド・ツアーの中で、ヘイミッシュは少なくとも "I Saw Her Standing There" と "Get Back" の2曲においてギター・ソロを担当している。いずれも彼のユニークなプレー・スタイルを生かした味のあるパフォーマンスである)
また、"Can't Buy Me Love" や "Fool On The Hill" のように、ポールがギター、ピアノ、キーボード等をプレイするナンバーでは、ヘイミッシュ・スチュアートがベーシストのパートを務め、ビートルズ時代のポールを彷佛とさせるベース・プレイを展開している。
加えて、"Eleanor Rigby" におけるスケールの大きなバック・コーラスや、ポールとともに "Coming Up" を熱唱するリード・ボーカリストとしての存在感からも、ヘイミッシュ・スチュアートは、ビートルズ時代の複雑なサウンドをライブ・ステージで再現することを目指したポールのツアー・バンドにとって、欠かせない役割を担うキー・プレイヤーの一人であった。
ヘイミッシュは、2回のワールド・ツアーのみならず、1993年にリリースされたポールのソロ・アルバム「オフ・ザ・グラウンド」や、公式海賊盤として有名になった「ポール・マッカートニー アンプラグド」(1991年) のレコーディングにも参加している。これらのアルバムの中でも、ヘイミッシュ・スチュアートは、ポールが信頼を寄せるパートナーの一人として貢献度の高い演奏を聴かせているのである。
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