Rubber Soul (1965)
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1. | Drive My Car (Lennon & McCartney) |
2. | Norwegian Wood (Lennon & McCartney) |
3. | You Won't See Me (Lennon & McCartney) |
4. | Nowhere Man (Lennon & McCartney) |
5. | Think For Yourself (George Harrison) |
6. | The Word (Lennon & McCartney) |
7. | Michelle (Lennon & McCartney) |
8. | What Goes On (Lennon & McCartney) |
9. | Girl (Lennon & McCartney) |
10. | I'm Looking Through You (Lennon & McCartney) |
11. | In My Life (Lennon & McCartney) |
12. | Wait (Lennon & McCartney) |
13. | If I Need Someone (George Harrison) |
14. | Run For Your Life (Lennon & McCartney) |
[参加ミュージシャン] ()内は、参加した楽曲と担当した楽器を表わす
ジョージ・マーティン (6: ハーモニウム、11: ピアノ)、マル・エバンス
(3: ハモンドオルガン)
[アルバム概論]
1965年というビートルズにとって充実した1年の締め括りは、この年のクリスマス・シーズンに向けてリリースされたアルバム「ラバー・ソウル」であった。
前作「ヘルプ!」の収録曲の中で最後にレコーディングされた "Act Naturally" (65年6月に録音) から、わずか4ヶ月を経ただけで「ラバー・ソウル」の制作がスタートしているのだが (65年10月には、"Drive My Car" 他の数曲が録音された)、このわずかな時間の中でビートルズが見せた彼らの変貌ぶりにはあらためて驚くほかない。
詳しくは個別の楽曲紹介で触れるものの、「ラバー・ソウル」の収録曲は、そのいずれもが際立った水準と個性を持ち、相互に類似する楽曲が見当たらないのみならず、その多くは過去にビートルズが発表してきたどの曲にも似ていないと言ってよい。
個別の作品のテーマも、それまでのラブ・ソング主体の内容からは大きな隔たりを見せ、"Norwegian Wood" や "Nowhere Man" のように隠喩的な意味を考えさせるものから、"In My Life" のように深い叙情性を感じさせるものまで、そのバリエーションは飛躍的な広がりを見せる。
また、過去のアルバムが、ステージや主演映画用に用意された楽曲を中心に制作され、そのうえで空いたスペースを埋めるための間に合わせ的な作品を追加することで完成されていた感があるのに対し、「ラバー・ソウル」には、最初からアルバムとしての統合されたイメージがあり、これに合わせて各ピースとしての楽曲が作曲されたかのような印象を受ける。
時代的な制約からも、当時のビートルズがアルバムとしてのトータルなコンセプトをもって「ラバー・ソウル」を制作していたとは考えにくいのだが、少なくとも彼らのアイディアとして、すでにその萌芽が芽生えていたことは否定し難いように思われるのである。(アルバムのタイトルが、収録曲の曲目とは直接関係のない言葉で表現されているという事実も、この推測を裏付ける根拠の一つである)
内容、外観ともに単なる流行ポップスとしての限界を大きく踏み越え、また、作品のコンセプトとしても新たな視点を提示し始めたという意味で、このアルバムは、ビートルズの創作活動がさらなる高次元へのステップに入ったことを如実に示したものと言ってよいであろう。
しかしながら、「ラバー・ソウル」は、ビートルズにとって最高の到達点を迎えたアルバムではない。このアルバムは、「リボルバー」を経て「サージェント・ペパーズ」で頂点を迎えるための単なる序奏に過ぎないことが、いずれ明らかになるのである。
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