セイリング | |
ロッド・スチュワート |
なごみ
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ダンス
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ソウル
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原題 | Sailing |
リリース | 1975年 |
作詞・作曲 | ギャビン・サザーランド |
プロデュース | トム・ダウド |
演奏時間 | 4分39秒 |
収録アルバム | 「アトランティック・クロッシング」(ワーナー/1975年) |
ミュージシャン | ピート・カー(ギター)、スティーブ・クロッパー(ギター)、ジェシ・エド・デイビス(ギター)、ジミー・ジョンソン(ギター)、フレッド・タケット(ギター)、ダック・ダン(ベース)、ボブ・グラウブ(ベース)、デビッド・フッド(ベース)、リー・スクラー(ベース)、ウイリー・コリア(ドラムス、パーカッション)、ロジャー・ホーキンス(ドラムス、パーカッション)、アル・ジャクスン(ドラムス、パーカッション)、ナイジェル・オルセン(ドラムス、パーカッション)、バリー・ベケット(キーボード)、アルビィ・ギャルテン(キーボード)、シンディ&ボブ・シンガーズ(コーラス)、ザ・ペッツ&クラッパーズ(コーラス) <以上、曲別
のクレジットがないため、アルバム全体のクレジットより使用楽器のインフォメーションを転記> ロッド・スチュワート(ボーカル)、アリフ・マーディン(ストリングス・アレンジメント) |
[レビュー]
1945年、英国ロンドンに生まれたロッド・スチュワートは、60年代の前半からスティーム・パケット、ショットガン・エクスプレスなどのブルース・ロック・バンドで活躍していたが、1966年にカリスマ的なギタリスト、ジェフ・ベック率いるジェフ・ベック・グループのリード・ボーカリストに抜てきされたことで飛躍のチャンスを掴んだ。
その後、ジェフ・ベック・グループのバンド・メイト、ロン・ウッド(後にローリング・ストーンズへ加入)とともにロッドはフェイセズヘ参加。フェイセズのリード・ボーカリストとしての活動とソロ活動を並行して続けていたロッドだが、1975年にはレコーディングのために米国へ渡り、ワーナーからの初のアルバム「アトランティック・クロッシング」をリリースする(同年12月にフェイセズは解散を発表)。
「セイリング」は、「アトランティック・クロッシング」からシングル・カットされた大ヒット・ナンバーで、今やロッド・スチュワートの代名詞的名曲と言ってもよいであろう。この曲のオリジナルは、1972年にスコットランド出身のサザーランド・ブラザースがリリースしたものだが、原曲はほとんどヒットした形跡がなく、ロッドの選曲眼の素晴らしさとセンスの良さを裏付ける好カバーとも言えよう。
曲は、アコースティック・ギター、キーボードとベースだけのシンプルな伴奏によってスタートするが、2コーラス目からはエレクトリック・ギターとリズム・セクションが加わり、また、3コーラス目にはバッキング・ボーカルが追加されるとともにベース・ラインが明確な形を成すことで重奏の美しさを際立たせるなど、展開に応じて音の厚味を増していくアレンジが興味深い。
間奏のスライド・ギターも見事だが、その後に登場してエンディングを盛り上げるアリフ・マーディン(ダニー・ハサウェイのアルバム・プロデュースなどで知られるアトランティック・レーベルの名プロデューサー)のストリングス・アレンジにも文句のつけようがない。ロッド・スチュワートのソウルフルなボーカルが素晴らしいことはもちろんだが、それとともにトータルなサウンド・コーディネイトが、この曲に永遠の生命を吹き込んだと言えるだろう。
[モア・インフォメーション]
米国南部のアーシーなサウンドにひかれてワーナーからの初のアルバム「アトランティック・クロッシング」をリリースしたロッド・スチュワートだが、その事情を象徴するように、このアルバムにはブッカー・T&ザ・MGズのスティーブ・クロッパー、ダック・ダン、アル・ジャクソン、さらには後にリトル・フィートへ加入するフレッド・タケットなど、サザン・ソウルやサザン・ロックの立役者とも言うべきミュージシャン達の名前がクレジットされている。
彼らによる好サポートを得て制作された「アトランティック・クロッシング」は、「セイリング」のみならず、「もう話したくない ("I Don't Want To Talk About It")」や「スリー・タイム・ルーザー ("Three Time Loser")」など、ソウルフルなサウンドでロッドのボーカルを引き立てる聴き応えのあるナンバーを多く含むことにより、この時期のロッド・スチュワートを代表する名盤の一つとなった。
なお、渡米前のマーキュリー時代にロッド・スチュワートが発表したアルバムの中では、「エブリー・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー」(1971年) がロッドの代表作として名高い。このアルバムからシングル・カットされた「マギー・メイ ("Maggie May")」は、英国と米国の両方でチャートの第1位を獲得する大ヒットとなった。
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