マーラー「大地の歌」
マーラーは、その生涯において未完の第10番を含む全11曲の交響曲を残しているが、「大地の歌」はその中の第9番目にあたる作品である (1907年から1908年にかけて作曲されたものと推測される。1911年11月20日にミュンヘンで初演されている)。内容の特異性によるためか、他の交響曲のように番号を振り当てられることはなく、「第9番」の称号は次の作品に与えられている。
交響曲と呼ばれてはいるものの、「大地の歌」は、オーケストラ伴奏付きの歌曲集とも言うべき作品である 。元になったテキストは、H・ベートゲの「シナの笛」だが、これは、李白や孟浩然らの漢詩にかなり自由な解釈を加えて編訳したものと言われている。
ビートルズの "Not A Second Time" と「大地の歌」との共通点 (タイムズの指摘による) は、それぞれの作品の最終部分で用いられるコード進行が類似していることを指してのものだが、「ビートルズ伝説」(マイルズ編・吉成伸幸訳/シンコーミュージック) が取り上げたジョンの発言によれば、「ほかのコードと同じように単なるコード」とのことである。
また、ジョン・レノンは前掲書の中で、「ビートルズについてそのようなこと (クラシック音楽など、他分野で高い評価を受けている作品との類似性の指摘を意味すると思われる) を書いた例はこれが初めてだった」ともコメントしている。
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